都立入試の過去問・数学・令和7年度
都立入試 2025 数学の解説と正答率
2025年の都立高校入試(共通問題)の数学を、東京都教育委員会の報告書の数字で振り返ります。問題そのものは都教委の検査問題(PDF)で見られます。
正答率と得点分布は東京都教育委員会の報告書から・出典はページの最後にあります
平均点
60.4点
前の年は61.7点
80%以上の問題
2問
10点ぶん
いちばん低い問題
3.8%
4-2②
この年の数学はどうだったか
平均点は 60.4点(前の年は61.7点)。下の帯は、その点数以上をとった受検者の割合です。
その点以上をとった受検者
共通問題で受検した人の中での割合で、合格率ではありません。自校作成問題の学校を受けた人は入っていません。
小問ごとの正答率
マスや位置を押すと、検査問題の PDF のその問題があるページが開きます。「8年平均との差」は、2019〜2026年の同じ位置の平均と比べたものです。「この年の型」は、この年の問題を見て分類したものです。
- 80%以上
- 50〜80%
- 20〜50%
- 20%未満
| 位置 | この年の型 | 配点 | 正答率 | 8年平均との差 |
|---|---|---|---|---|
| 1-1p.3 | 正負の数の計算(累乗を含む) | 5 | 91.5% | +5.0 |
| 1-2p.3 | 文字式の計算(分数でない項がまざる)単元ページで練習 | 5 | 26.9% | -43.9 |
| 1-3p.3 | 平方根の計算(展開) | 5 | 73.5% | -1.6 |
| 1-4p.3 | 一次方程式(分数を含む) | 5 | 66.4% | -20.1 |
| 1-5p.3 | 連立方程式 | 5 | 80.8% | -6.9 |
| 1-6p.3 | 二次方程式単元ページで練習 | 5 | 79.4% | +13.9 |
| 1-7p.3 | y = ax² の変域 | 5 | 60.3% | -3.7 |
| 1-8p.3 | 確率(カード) | 5 | 48.5% | -3.1 |
| 1-9p.3 | 作図(垂直二等分線) | 6* | 58.5% | +0.8 |
| 2-1p.4 | 文字式の利用(円周を等分した点) | 5 | 69.6% | +16.8 |
| 2-2p.4 | 文字式の証明 | 7* | 20.4% | -3.0 |
| 3-1p.5 | 一次関数のグラフ上の点 | 5 | 76.5% | +0.9 |
| 3-2p.5 | 2 点を通る直線の式 | 5 | 71.0% | +8.0 |
| 3-3p.5 | 面積の比から座標 | 5 | 14.7% | +1.0 |
| 4-1p.6 | 角度を文字式で | 5 | 59.6% | -5.3 |
| 4-2①p.6 | 合同の証明単元ページで練習 | 7* | 65.8% | +11.7 |
| 4-2②p.6 | 相似の利用(面積の比)単元ページで練習 | 5 | 3.8% | 0.0 |
| 5-1p.7 | 空間図形(体積)単元ページで練習 | 5 | 44.0% | +10.2 |
| 5-2p.7 | 空間図形(断面の面積)単元ページで練習 | 5 | 17.8% | +9.6 |
* は部分点のある問題です。正答率は報告書の値をそのまま使っています。
小問ごとの解き方の要点
問題は都教委の PDF で見て、解き方の要点で考え方をつかむ
問題の数値は載せず、その型の考え方とつまずきやすい所だけを書いています。問題そのものは、位置のリンクから PDF のそのページで見てください。
大問1
- 1-1正負の数の計算(累乗を含む)正答率 91.5%
- 累乗 → かけ算・わり算 → たし算・ひき算の順に計算する。わり算は、ひき算より先に済ませる
- 1-2文字式の計算(分数でない項がまざる)正答率 26.9%
- 分数でない項も、分母をそろえて 1 つの分数にまとめる。分数でない項には分母の数を掛ける。− の付いた項を分子に入れる時は、符号ごと移す
- 1-3平方根の計算(展開)正答率 73.5%
- 乗法公式で展開し、√ の 2 乗は中身になる。和と差の積は、2 乗どうしの差になる
- 1-4一次方程式(分数を含む)正答率 66.4%
- 両辺に分母の最小公倍数を掛けて分母を払う。右辺にも同じ数を掛ける。分子にかっこを付けたまま掛けると、項の掛け忘れを防げる
- 1-5連立方程式正答率 80.8%
- どちらかの文字の係数をそろえて消すか、片方の式をもう一方に代入する。代入する時は式をかっこでくくる
- 1-6二次方程式正答率 79.4%
- 整数の範囲で因数分解できない時は、解の公式を使う。a・b・c を符号ごと書き出してから代入し、−b の符号と b² − 4ac の計算に注意する
- 1-7y = ax² の変域正答率 60.3%
- x の変域の両端を代入する。0 をまたぐ時は、x = 0 の時の y = 0 も最大・最小の候補に入れる。a が負なら、グラフは下に開く
- 1-8確率(カード)正答率 48.5%
- 同時に取り出す時は、取り出す順を区別しない組で数える。すべての組を書き出し、条件に合う組を数える
- 1-9作図(垂直二等分線)正答率 58.5%
- 2 点から等しい距離にある点は、その 2 点を結ぶ線分の垂直二等分線の上にある。垂直二等分線と、点が乗る辺との交点を求める
大問2
大問3
大問4
- 4-1角度を文字式で正答率 59.6%
- 数で決まる角を先に埋め、文字は最後まで文字のまま扱う。直径に対する円周角は 90°。等しい辺があれば二等辺三角形の底角が等しい。三角形の外角は、となり合わない 2 つの内角の和
- 4-2①合同の証明正答率 65.8%
- 対応する頂点の順に三角形を書き、合同条件(3 辺/2 辺とその間の角/1 辺とその両端の角)のどれを使うかを先に決める。共通な辺、等しいと決められた辺に加えて、等しい弧(弦)に対する円周角が等しいことも根拠になる
- 4-2②相似の利用(面積の比)正答率 3.8%
- 半径どうしでできる二等辺三角形などから平行な線を見つけ、相似な三角形の組を作る。面積の比は相似比の 2 乗。高さが共通な三角形は、面積の比が底辺の比になる
同じ型の類題を解く
類題を解いて、間違えたら、その答えになる人に多いつまずきを読む
類題は、型の説明から作ったこのサイトの問題で、過去問の本文ではありません。間違えた答えを選ぶと、その答えになる人に多いつまずきが出ます。同じ型の続きは、型ごとの練習ページで解けます。
1-1正負の数・指数の計算2025年の正答率 91.5%
次の計算をせよ。
−5² + 14 − 3 × (−2)³
1-2文字式の分数計算2025年の正答率 26.9%
次の計算をせよ。
(7x − 4y)/6 − (5x − 9y)/10
1-3平方根の計算(展開)2025年の正答率 73.5%
次の計算をせよ。
(3√2 − √11)² + √88
1-4一次方程式(かっこ付き)2025年の正答率 66.4%
次の方程式を解け。
3(x − 3) = 2x + 1
1-5連立方程式2025年の正答率 80.8%
次の連立方程式を解け。
3x + 5y = 1 …①
4x + 7y = 3 …②
1-6二次方程式(解の公式)2025年の正答率 79.4%
次の二次方程式を解け。
5x² + 11x − 3 = 0
1-7確率(組み合わせ)2025年の正答率 60.3%
2025年のこの位置は「y = ax² の変域」でした。類題は「確率(組み合わせ)」で、解き方が違います。
男子 4 人、女子 2 人の合わせて 6 人の中から、くじで 2 人の委員を選ぶ。
選ばれる 2 人が、男子 1 人と女子 1 人になる確率を求めよ。ただし、どの 2 人が選ばれることも同様に確からしいものとする。
1-8円周角・平行線と角2025年の正答率 48.5%
2025年のこの位置は「確率(カード)」でした。類題は「円周角・平行線と角」で、解き方が違います。
下の図のように、1 つの円の周上に 4 点 A、B、C、D が、この順に並んでいる。
点 D を通り線分 AC に平行な直線と、線分 BC を点 C の方に延ばした直線との交点を F とする。
∠ADB = 47°、∠CAD = 29° のとき、図で x° と示した ∠BDF の大きさを求めよ。
2-1文字式の利用(数の操作)2025年の正答率 69.6%
2025年のこの位置は「文字式の利用(円周を等分した点)」でした。類題は「文字式の利用(数の操作)」で、解き方が違います。
横一列に並んだ数について、次の【操作】を行う。
【操作】となり合う 2 つの数について、左の数から右の数を引いた差を、その 2 つの数の間の下に書き、新しい段をつくる。これを、数が 1 つになるまでくり返す。
例えば、5、−2、3 と並んでいるとき、2 段目は 5−(−2)=7、(−2)−3=−5 で 7、−5 となり、3 段目は 7−(−5)=12 となる。
1 段目に 3、−4、6、−1 と並んでいるとき、最後に残る 1 つの数を求めよ。
3-1y = ax² の変域2025年の正答率 76.5%
2025年のこの位置は「一次関数のグラフ上の点」でした。類題は「y = ax² の変域」で、解き方が違います。
関数 y = −(1/3)x² について、x の変域が −6 ≦ x ≦ 3 のときの y の変域を求めよ。
3-22点を通る直線の式2025年の正答率 71.0%
下の図は、座標平面に関数 y = (3/4)x² のグラフ f をかいたものである(O は原点)。
グラフ f 上に 2 点 A、B をとる。点 A の x 座標は −2、点 B の x 座標は 4 である。
2 点 A、B を通る直線の式を求めよ。
4-1角度を文字式で表す2025年の正答率 59.6%
下の図の △ABC は、AB = AC、∠BAC = 76° の二等辺三角形である。
∠BAC の二等分線と辺 BC との交点を E とする。辺 AC の両端を除く部分に点 D をとり、線分 BD と線分 AE との交点を F とする。
∠ABD = a° のとき、∠BFE の大きさを a を用いて表したものとして正しいものを選べ。
1-9・2-2・3-3・4-2①・4-2②・5-1・5-2には、まだ類題がありません。
落とせない問題と、正答率が低かった問題
落とせない問題から 1 段ずつ積み上げて、目標点まで登る
落とせない問題
この年の正答率が80%以上の1-1・1-5。多くの受検者が取っているので、ここを落とすと差をつけられます。
正答率が低かった問題
4-2②(相似の利用(面積の比)・3.8%)、3-3(面積の比から座標・14.7%)、5-2(空間図形(断面の面積)・17.8%)。目標点が高くなければ、後回しにしてよい問題です。
出典
- 正答率・得点分布:東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査 報告書(令和7年度)
- 平均点:東京都教育委員会の報道発表
- 8年分の正答率と型の傾向は数学の過去問分析にまとめています